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HANDS-FDF (Faculty Development Fellowship) - プライマリ・ケアのミッションとは


Exploring the Mission of Primary Care

[背景と目的]

 プライマリ・ケアを専門とする組織のミッション・ステートメントを調べるのがこの論文の目的である。

[方略]

 ミッション・ステートメントは4つのプライマリ・ケアの専門領域である小児科(pediatrics)、産婦人科(obstetrics-gynecology)、総合内科(general internal medicine) 、家庭医療(family medicine)の学会のウェブサイトから得られたもので、2人の調査員により分析され、その内容は識別・分類された。(「ミッション」「プライマリ・ケア」「ゴール」「バリュー」のキーワードでウェブで検索)

[結果] 

 ミッション・ステートメントは29の項目に分類された。4つのプライマリ・ケアの専門領域の学会(academy)のうち3つ(産婦人科・総合内科・家庭医療)は10の項目を示した。アメリカ小児科学会(AAP)だけは最も少なく3つの項目を示した。もっともcommonであった項目は高い水準の公衆衛生と教育を行うこと(commitment to public health and education)だった。ミッション・ステートメント間でのオーバーラップはほとんどみられなかった。内科学会(IOM: institute of medicine)が取り上げた項目のうちいくつかは専門医認定試験(board)のミッション・ステートメントには含まれていなく、患者の信頼(patient trust)・サービスの統合(integration of services)・個人化した治療(personalized treatment)の3つはどの出典(学会・専門医認定試験)にも含まれていなかった。

注:29項目の特徴は以下の通り
<IOMによるプライマリ・ケアの定義>
1. Financial
2. Supply of doctors
3. Continuity
4. Comprehensive
5. Prevention risk counsel
6. Patient education
7. Integration of care
8. Patient safety
<Articles>
9. Community context
10. Family context
11. Procedural rights/professional role
12. Commitment to public health and education
13. Leadership/lobbying/needs of members
14. Competency in clinical skills
15. High-quality standards
<Core Competency>
16. Professionalism
17. Lifelong learning
<Added Categories>
18. Advance the specialty
19. Equal opportunity
20. Commitment to public
21. Commitment to family medicine
22. Gender-specific perspective
23. Ethical
24. Research
25. Understanding factors that influence disease
26. Assures appropriate training
27. Discuss subspecialty as part of mission
28. Promote physician health advocacy subtopic
29. Recognize excellence in physicians

☆上記のうちIOMによるプライマリ・ケアの定義の8項目は、アメリカの内科・産婦人科・小児科・家庭医療の専門医試験のミッション・ステートメントには含まれていなかった。

[結論]

 プライマリ・ケアの専門性のミッション・ステートメントはその価値もゴールも幅広く多岐に渡っている。この発見によって見通しが立ち、協力体制の確立やプライマリ・ケア周辺領域の議論に貢献するかもしれない。

[担当者コメント]

 プライマリ・ケアや家庭医療の定義は難しい。幅広いことに手がけはしますが、決して「何でも屋」ではありません。かといって、プライマリ・ケアや家庭医療が具体的に何をしているのか、その使命を一言で説明したくても、うまくできないのはこれまた困ったことです。よくプライマリ・ケアの「ACCCA」などが使われたり、長い文章の定義が使われていますが、その基になった議論が、実際にアメリカではどのように行われているのか興味があり、この文献を読みました。正確にいうとこの文献は「教育研究」のカテゴリーに入らないと思います。しかし、この文献をとても読みたかったので岡田先生に相談しこれで提出する許可をいただきました。当然、Kirkpatrickの評価の4段階レベルにはあてはまらないようです。もし、この文献の研究結果をもって、たとえば家庭医療の教育プログラムを立ててそれを評価していけば、Kirkpatrickの評価の4段階レベルのうち、「 Level 3 Transfer → 現場での応用、実際に変化したこと、行動の変化」という介入になりますでしょうか。(松岡)

岡田コメント


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